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【信濃町ライター養成講座レポート】ライターになるには? 長野県に移住したライターの北尾トロさんに体験談をたっぷり聞きました!

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【信濃町ライター養成講座レポート】ライターになるには? 長野県に移住したライターの北尾トロさんに体験談をたっぷり聞きました!

「書ける人になろう。」をキャッチフレーズに、2019年8月からスタートした信濃町ライター養成講座(主催:信濃町、運営:LIG)。

本サイト「ありえない、いなかまち。」で活躍してくれるライターを養成することを目的として、来年2月までWebライティング講座を開催しています(全7回)。

ライター講座の開始にあたり内容を紹介をした記事はこちら↓

【募集】長野県信濃町の魅力を発信するライターになろう!ライター養成講座を開催します!【無料】

さる8月10日、1回目の講座をLIG野尻湖オフィスで開催しました。町内はもちろん、町外からもたくさんの応募があり、定員20名を超える受講生が集まって会場は熱気に包まれました。

信濃町ライター養成講座の講師をつとめるのは、この記事を書いているLIGの編集者・ライターの平林享子(きょうこ)と中野慧(ケイ)。

この日はスペシャルゲストとして、長野県松本市に移住したフリーライターの北尾トロさにも登壇していただきました。

信濃町で暮らす人のリアルな声を届けたい!

信濃町ライター養成講座の第1回。北尾トロさんをゲストに迎えて。講師の平林享子が話している。

この日は、講座の1回目ということで総論的な内容。ライターという仕事についてや、Webライティングの基本的なレクチャーのあと、受講生の方々には自己紹介と参加動機について語っていただきました。

受講生の半分くらいは信濃町在住。有機農業をするために最近一家で信濃町に移住したばかりという方や、信濃町出身で他県で就学・就職の後にUターンした方、退職後に信濃町でセカンドライフを送っている方など、みなさんのライフストーリーが興味深く、そのまま「ありえない信濃町通信」の記事になりそう。

講座がはじまるまでは、どんな方が受講してくださるのか少し不安もありましたが、信濃町でのさまざまな活動やリアルな暮らしの情報をもっと広く発信したい!という強い目的で参加している方が多く、この講座でライティング技術を身につけて、どんどん積極的に展開していただきたいと思います!

読者が読みたい内容、愛のある文章を

信濃町ライター養成講座で、ゲストの北尾トロさんが話している。

講座の後半は、ゲストである北尾トロさんのトーク。北尾トロさんは、2012年に東京から長野県松本市へ移住。信濃毎日新聞に連載したコラム『猟師になりたい!』(シリーズ3冊が書籍化)や、FMまつもとのナビゲーターとしても知られています。

長野県へ移住した経緯や、ライターとして30年以上、第一線で活躍し続けているトロさんならではの体験談や、ライター志望者へのアドバイスがたっぷり語られました。

東日本大震災と原発事故がきっかけとなり、奥様が農業をしたいということもあって、安全な土地と健康的な住環境をもとめて長野県へ移住したというトロさん。

猟師の免許をとり、初心者ながら猟師としての活動をつづった『猟師になりたい!』シリーズのおかげで、長野県では「猟師の北尾」として知られるようになったそう。

トロさんが語ってくれたライターを志す人へのアドバイスとして、いくつかポイントをまとめると、

  • 他の人とはちがう、オリジナルの視点をもつこと。
  • 読者に嘘をつかないこと、筋の通った書き手であること。
  • 本当に好きで、面白いと思っていることについて熱く書くこと。つまり「愛のある」原稿を書くこと。
  • 読者の気持ちを考えて、みんなが「これが読みたかった!」と思うような原稿を書くこと。
  • 書いた原稿は、必ず誰かに読んでもらって、客観的な感想や意見を聞くこと。
  • 簡単で効果的な文章トレーニング法は、好きな文章を手書きで書き写すこと。まずは好きな書き手を真似するところから始めよう。

信濃町の短所も正直に伝えて読者と信頼関係を築こう!

「ありえない、いなかまち。」でトロさんが記事を書くとしたら、どんな記事を書きますか? どんな記事を書いたらいいと思いますか? という質問に対しては、次のように答えてくれました。

ぼくが読者ならいちばん読みたいのは、信濃町のダメなところ。真冬の厳しい寒さとか。

長野県って、移住したい県ナンバー1なんです(*註)。ぼくも以前、移住先を探してたので、移住関係の本や雑誌をいろいろ見てたんだけど、たいてい移住してうまくいってる人の情報しか載ってない。成功談と失敗談、あわせて読みたいんですよね。自分が知りたいことをかわりに聞いてくれて、そのことを書いてくれるライターがいたら、読者としてはうれしい。移住したいと思ってる人が判断するための、有効な判断材料になると思うんですよ。

*註:『田舎暮らしの本』(宝島社)2019年2月号掲載の「2019年版 移住したい都道府県」より。

ぼくがいま、信濃町への移住を考えてるなら、「信濃町のダメなところを正直に教えてくれ」と思う。いいところはわかりますよ。春から秋の時期に、この野尻湖のあたりに来れば、いいところだってわかるし、いいことは他のサイトや雑誌でも読める。

信濃町に住んでいて、何がつらいのか。つらいのと面白いのは裏返しだったするので、地元の人が(そのつらさを)どうやってるのか知りたい。つらいことばっかりで何百年もこの地に人間が暮らせるわけないんですから、うまくつきあってるわけですよね。そういうことを書いてくれたら、ぼくは読みたいですよ。

軽い開き直り、自虐性みたいなことで、ディスったり、悪口とはちがいます。この信濃町が好きで、もっと多くの人に住んでほしいし、遊びに来てほしい。そのためには素顔の部分も隠さずに、伝えたほうがいいと思うんだよね。そのほうが信用できますよね。短所も隠さずに正直に伝えて、笑いに包んで見せていく。ネタはいっぱいあるでしょう。

実際に長野県に移住したトロさんならではの視点で、有益なアドバイスをしてくれました!

ちなみに、「ありえない信濃町通信」の記事には、信濃町に実際に移住した人が感じる「気になるところ」も書かれています。

たとえば、この記事。

野尻湖の景色が、移住のきっかけ。東京人の僕が見た、信濃町の魅力とは

ゲストハウスLAMP野尻湖にあるフィンランド式サウナ「THE SAUNA(ザ・サウナ)」の支配人をつとめる野田クラクションべベーさんによると、気になる点は「虫が多い」「車にお金がかかる」だそう。田舎暮らしで直面する問題ですね…。

というわけで、信濃町ライター講座は来年(2020年)2月まで続きます。受講生たちがこれからどんなふうに面白い記事を書いていくのか、ほんとうに楽しみです!

野尻湖をバックに並ぶ、ライターの北尾トロさん、LIGの編集者の平林享子と中野慧

ありえない編集部

長野県信濃町の移住者支援Webサイト「ありえない、いなかまち。」編集部です。
長野県北部のいなかまち信濃町の暮らしの中にある「ありえない」おもしろさを発信しています。

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