ありえない、暮らし
信濃町への移住体験記(前編) 30代男性が信濃町に移住するまでの流れをまとめてみる
はじめまして、観音クリエイション(@kannnonn)と申します。ヒップホップの作曲をしたり、文章を書いたりして生きています。
僕はこれまでずっと都会で暮らしていたのですが、「もっと自然豊かな環境でのんびり暮らしながら制作に打ち込みたい」という気持ちが高まって、2020年の8月に信濃町に移住してきました。この「ありえない、いなかまち。」の住まい情報ページで見つけた庭付き畑付きの古民家を購入して、このおうちをDIYでコツコツとリノベーションしながら住んでいます。まずは僕だけこっちに移り住んで、リノベーションが完了したら奥さんも移住してくる予定。
今のところ移住するという選択肢を取ったのは大正解。庭に遊びにきた鳥の鳴き声や風が緑を揺らす音を聞きながら、縁側で太陽の暖かさを全身で受けて、季節によって色を変える山々の風景を眺める。そんなたくさんの自然を感じながらの生活は思っていた以上に心地よく、仕事にも良い影響を与えてくれています。脳がずっと絶好調で何やってもうまくいく感じ。作曲も執筆も今まで以上の質のものを出せている自信があります。
ここ最近の風潮として「コロナのことを考えると人口密度の高い都心に身を置きたくない」「リモートワーク化が進んで家賃の高い都心部に済む理由が薄くなった」などの理由で移住を検討している人も多いかと思いますが、そんな方々に信濃町を全力でおすすめします。信濃町はいいぞ。
とはいえ住む場所を変えるというのは人生の中でも大きな決断。田舎に憧れて引っ越してから「思ってたのと違う!」という結果になってしまうと不幸です。かくいう僕もそんな失敗は絶対に避けたかったので、移住にいたるまでにいろいろと段階を踏みました。
というわけでこの記事では、信濃町へ移住するにあたって理想と現実とのイメージギャップを埋めるために僕がやったことを時系列で紹介します。移住を検討している方の参考になれば幸い。
まずは信濃町に旅行で訪れて、現地の雰囲気をつかむ
踏み込んだことのない土地にいきなり移り住むのは無謀。というわけでまずは旅行で信濃町を訪れました。上の写真は奥さんと野尻湖を散歩したときの写真。早朝の湖畔は空気が澄んでいて気持ちいい。
実際に現地に足を運ぶことで町や人の様子を感じることができ、「この土地が自分に合うかどうか」というなんとなくの感覚を得ることができます。この漠然としたなんとなくの感覚って結構大事で、僕の場合は初めて信濃町に来たときに「あ、ここで暮らしてみたいかも」というふわっとした気持ちが芽生えたのが移住の最初のきっかけになりました。
土地によっては実際に行ってみると「たまに旅行で来るにはいいところだけど住むにはちょっと違うかも」とか「なんか自分には合わないな」という発見があるかもしれません。そういったフィルターをかける意味でも、ぜひ一度旅行で訪れてほしいところです。
ちなみに信濃町を移住先として検討している方は冬の下見もお忘れなく。日本有数の豪雪地帯である信濃町は夏と冬で大きくその姿を変えます。夏の涼しさに惹かれて移住してきて冬を迎えて「この雪は無理だ……」ってならないためにも1〜3月のスノーシーズンに一度来られることを強くおすすめします。
信濃町出身の友人や移住者から情報収集
「信濃町で暮らしてみたいかも」と思ってから始めたのが情報収集。インターネットでの検索はほどほどにして、信濃町出身の友人や、都心部から信濃町に移住してきて実際に暮らしている人の声を集めることに注力しました。質問したことは
- 移住するのって大変だった?
- 冬の生活ってぶっちゃけどう?
- 家ってどうやって見つけたの?
などなど。「移住は普通の引越しと変わらないよ」「雪が多くて寒いけど除雪機能が整ってるから特に不便はない」「物件情報は「ありえない、いなかまち。」の住まい情報ページにいろいろ載ってるよ」などの回答が得られ、これは思ってたより簡単に移住できそうだと思って本格的に動き始めました。
中長期で信濃町に滞在して、住み心地を確かめる
情報収集を終えた段階で再び信濃町に来ました。今度は旅行ではなく生活をするイメージで、半月ほどの長期滞在。僕は車中泊が趣味なので、滞在中はこんな感じで自然に囲まれた中に車を停めて眠っていました。
朝起きて散歩して、お昼はリモートで仕事して、スーパーで食材を買って調理して、日が暮れたら眠りにつく。実際に普段と同じ生活を移住先で送ってみることで、さらにギャップを埋められたと思います。
ちなみに信濃町には町が管理するふるさと移住体験施設というものがあります。家具家電が揃っていて事前準備なしで信濃町の暮らしを体験できるので、移住を検討されている方は利用してみてはいかがでしょうか。なんと6泊までは無料。
編集部註:2020年12月現在、移住体験施設は、圏域内の新型コロナウイルス感染警戒レベルがレベル3以上となったことから臨時閉鎖しております。
信濃町で家を探す
移住の決意が固まったところで、ついに家探し。5軒ほどの物件を内見して、最終的に「ありえない、いなかまち。」の住まい情報に掲載されていた戸建ての物件を購入しました。
内見の際は地元の人に同行してもらうのがおすすめ。雪国で育ったことがない僕は、冬の過ごし方について「何を質問したらいいのかわからない」というレベルだったのですが、同行してくれた友人が
- 雪下ろしが必要な地域か(とくに積雪量の多い地域か)
- 屋根は雪がちゃんと落ちる形状になっているか
- 除雪車は何時ごろに通るのか
などの疑問をクリアにしてくれました。
なお、信濃町に頼れる知人がいない場合でも「ありえない、いなかまち。」の住まい情報から内見を申し込むと、信濃町役場の総務課まちづくり企画係の方が同行して、いろいろとお世話してくれるので安心。内見の際にこの町で育った人からの知見を聞きまくるとよいでしょう。
空き家となっていた、状態のいい古民家を100万円で購入
内見を終え、無事に購入にいたりました。ちなみに僕が今回購入した物件は
- 築60年
- 130平米の6DK
- 庭付き
- 畑付き
で100万円でした。お買い得すぎる。
この家をリノベーションしながら暮らしている様子をブログやYouTubeにUPしていますので、興味がある方は是非ご覧ください。
まとめ
以上、僕が信濃町に移住するまでの流れでした。
信濃町で数ヶ月暮らしてみて、都心部では味わえない人間らしいライフスタイルを実現できて大満足しています。今はリモートワーク化が進んで好きな環境のところに身を置く絶好のチャンスの時代。定年して年をとってからの移住ではなく、今やりたいときにやってしまうのもアリなのではないでしょうか。
次回は、実際に信濃町で暮らしてみてよかったこと、困ったことなどをまとめます。
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