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ありえない信濃町通信

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静かな場所で大切な人と丁寧な暮らし。「OND WORK SHOP」「サユリ美容室」

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静かな場所で大切な人と丁寧な暮らし。「OND WORK SHOP」「サユリ美容室」

静寂に包まれた長野県からこんにちは。

ライターのイサヤマです。

唐突ですが、都会の喧騒に消耗してはいませんか?

私も去年までは大阪で生活していて、満員電車やマンションでの聞きたくないノイズが苦手でした。気分転換に外出しても人、人、人。いろんなものの距離の近さに疲れていました。

ただ、ここ長野県信濃町は現在、静寂に包まれています。聞こえるのは鳥の声と愛する人の呼ぶ声だけ。人口密集とは対極に位置する人の少なさなど、私見ですが、ノンストレスな環境です。

今回は、長野県長野市から信濃町に移住してきて、築40年の空き家をリフォームし、革小物のお店「OND WORK SHOP(オンドワークショップ)」、「サユリ美容室」の2つのお店を開業した木村さんご夫婦に、移住の理由についてインタビューしました。

長野市は長野県の中でも都会な地域。そこから信濃町に移住してこられた点は、何か自分と近いものを感じ、楽しく話を聞くことができました。

 

築40年の空き家をリフォームした店内

▼今回インタビューしたのはこの人たち

木村真也(きむら・しんや)さん
レザーアイテムのお店 OND WORK SHOP店主。長野県飯山市出身。高校卒業後、東京の革製品の会社に就職。10年間修行を積んだ後、長野市善光寺門前に「OND WORK SHOP」一号店をオープン。2019年12月より信濃町に移住、妻の美容室を併設した2号店をオープン。

木村早悠里(きむら・さゆり)さん
美容室 サユリ美容室オーナー。長野県長野市出身。長野市の美容室で働いていたが、2019年12月に信濃町に移住。夫の真也さんのお店に併設した「サユリ美容室」をオープン。

 

さらなる静けさを求め、信濃町に移住

イサヤマ:

早速ですが、なぜ信濃町に移住されたんですか?

しんやさん:

シンプルに「静かな場所を探していた」。これに尽きますね。

イサヤマ:

信濃町が静かなところ……。移住前にお住まいだった長野市も、東京と比べるとだいぶ静かだと思うのですが。

しんやさん:

確かにそうなんですけどね。私は善光寺近くに5年前から同じ形態のお店を開いていて、嫁も長野市の大通り沿いのお店で美容師をやっていたのですが、あの喧騒に疲れちゃったみたいで。

さゆりさん:

急に来ちゃったんですよ、疲れが。それで、そのとき働いていた美容室を辞めちゃって。当時から「二人でお店をやろう」と話していて、そこで目をつけたのが信濃町だったんです。

イサヤマ:

信濃町に決めたのはなぜだったんですか?

さゆりさん:

やはり山や自然との距離が絶妙だったところですかね。今度仕事するときは、静かで開けた場所でやるのが夢だったんです。山奥すぎたり、過疎が進みすぎていたりと、いい塩梅の場所がなかなか見つかりませんでした。でも、信濃町は山や人との距離が本当にちょうどよくて、今まで感じていたストレスが減った気がしますね。

 

二人で、自由に、できることを

イサヤマ:

環境が変わり、お仕事はいかがですか?

しんやさん:

築50年の家部分と、築40年のお店部分をリフォームして、今は二人のお店をひとつの場所で営んでいます。私は「OND WORK SHOP」という革小物を扱うショップを長野市から移転しました。

「OND」は人の温度、体温という意味で、温度があるものを作りたいという想いからつけました。今はお店に置いてあるサンプルから好きなものをセレクトして、ベルトやお財布などをオーダーしてもらったりしていますね。

イサヤマ:

しんやさんは、なぜ革製品を販売しようと思ったんでしょう?

しんやさん:

高校を卒業してから、東京の革製品を作る会社に勤めていて。「地元に戻って何をしようかな」と考えたときに、革細工しかないなって。10年も続いたから、性に合ってると思ってますね。


イサヤマ:

さゆりさんはずっと美容師を?

さゆりさん:

そうですね。長野市の美容室で働いていたんですが、その頃と違って今は従業員は私一人なので、対人関係のストレスもなく、自由にさせてもらっています。

イサヤマ:

生活も様変わりしましたよね。感触はいかがですか?

しんやさん:

一番の変化は、二人の時間が増えたことですね。長野市にいたときは二人とも別々の仕事場だったので、帰る時間もバラバラで、ご飯を一緒に食べることも滅多になかったのですが、今は毎日一緒に食べますし、他愛のない話も増えました。

さゆりさん:

信濃町は飲み屋とか夜遊ぶ場所は少ないので「おうち時間」は増えるんですよ。それが逆に良くて、主人や、飼っている猫と接する時間が増えたのは大きな魅力だと感じています。

イサヤマ:

幸せオーラが眩しい…!!

 

信濃町に住む人に愛される店舗に

イサヤマ:

お二人には、今後のビジョンなどはありますか?

さゆりさん:

まずはお店をしっかり運営して、信濃町の人に知ってもらうことですね。この町には美容室が少なくて、お店のことを知ってもらえた方には「これで長野市まで行かなくて済む!」と喜んでもらえることが多いんです。まずは、町の人が喜んでくれるような美容室にできればと。

しんやさん:

直近だと、少人数のワークショップなどをやりたいですね。一人ひとりとゆっくり話をしながら、革の良さを知ってもらえればと思っています。でも、要は「毎日楽しければいいかな」って。もしかしたら10年後は違うことをやっているかもしれませんし、むしろそうありたいです。


情報量を少なく、大切なものだけを感じる生活

確かに都会はモノや人、選択肢は多いですよね。ただ、あれやこれやと手を付けて、大切なコトを見失ってはいないでしょうか。地方には、都心にはない「大切なコトを見つける時間」があると、このインタビューで感じました。

「何か大切なコトを見失っているな」と思う方、是非一度、「OND WORK SHOP」と「サユリ美容室」に遊びに行ってみてください。何かヒントが見つかるかもしれませんよ。

OND WORK SHOP
営業時間:10:00〜18:00
定休日:火曜日・水曜日
Webサイト:http://ondworkshop.com/

サユリ美容室
営業時間:9:00〜17:00
定休日:火曜日・水曜日
TEL:080-7454-6298
Instagram:https://www.instagram.com/sayuribiyoushitsu/
住所(ともに):〒389-1316 長野県上水内郡信濃町大字大井338

取材・文・写真:諌山 未来雄


ありえない編集部

長野県信濃町の移住者支援Webサイト「ありえない、いなかまち。」編集部です。
長野県北部のいなかまち信濃町の暮らしの中にある「ありえない」おもしろさを発信しています。

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