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田舎から未来をつくる! 信濃町で進められるリモートワーク研究

ありえない、田舎

田舎から未来をつくる! 信濃町で進められるリモートワーク研究

いま、日本では、全国的にリモートワークを推進する動きが進んでいます。
オフィスでパソコンに向かって仕事をしている方も、もしかしたら近い将来は自宅作業や、遠方にいながら仕事ができるようになるかもしれません。

未来はどのような働き方をしているのか、想像するとワクワクしますね!

ありえない、いなかまち信濃町では、そんな未来の働き方に対して、すでに研究が始まっています。
信濃町でリモートワークについての研究をしているNature Serviceの赤堀さんに、信濃町の可能性について聞いてきました。

信濃町の「自然」が脳を癒す!?

社員が欝(うつ)になりました

==信濃町の自然環境に着目したきっかけを教えてください。
赤堀さん:
私は、広告や動画、Webサイトを制作する会社を営んでいます。
制作の現場は、1日中パソコンに向かって仕事をする毎日で、ある時、社員の1人が鬱病になってしまったのです。
鬱病は1人が発症してしまうと、周りの人たちにも影響があり、連鎖的に発症してしまう恐れがあります。
社員をどうケアしてあげたらいいのか悩んでいた時に、知人の紹介から、信濃町の「癒しの森」のモニターツアーに参加させていただきました。

==社員の方に良い影響はありましたか?
赤堀さん:
癒しの森のセラピーの体験を通して、自然の持つ癒しの力の大きさを目の当たりにしました。
信濃町に向かう道のりの車内の会話と、東京に帰る道のりの車内の会話が明らかに違うんです。
セラピーを受ける前にネガティブな雰囲気に包まれていた社員たちは、帰り道では自ら前向きな会話をしていたのです。

この経験から、自然が人に与える癒しの効果を社会にもっと浸透させたいと思うようになりました。
しかし、それを企業に提案してみたところ、担当者の理解は得られたものの、導入していただける企業はいませんでした。
社員のメンタルヘルスケアに費用を支払う上で、会社を説得できるエビデンス(根拠)が少ない状況でした。

自然豊かな場所で「働く」ことでもたらされる効果


==たしかに、企業としては業務を止めてメンタルヘルスケアに時間と費用をかけるのは難しいですよね。
赤堀さん:
自然環境が脳の疲れを癒す効果があることは海外でも実証されています。
しかし、それだけでは企業がメンタルヘルスケアとして予算を割くことはできませんでした。

そこで、働く場所を変えることで、メンタルヘルスケアと知的生産性(作業効率・創造力・集中力など)の向上の両方に効果があるのではないか、という考えになりました。
自然体験と組み合わせ、自然豊かな場所で働くことで、脳波にどのような変化がおこり、それが仕事の生産性にも影響してくることを実証できれば、企業もメンタルヘルスケアに対して見方が変わってくるでしょう。

信濃町は、豊かな自然があり、都心からもアクセスが良い。
リモートワークをする場所にとても適しているため、信濃町役場に、自然環境でのリモートワークがもたらす効果の実証実験を行わせてほしいという提案をしました。
そして、地方創生の取り組みとして採択いただき、現在は、実証実験を続けているところです。

リモートワークが当たり前となる未来を目指して

==脳の疲れを癒すだけでなく、生産性の向上にもつながることが科学的に実証されれば多くの人がリモートワークをするようになりそうですね。
赤堀さん:
政府もリモートワークや在宅ワークを推進している流れもありますし、知識労働者が環境の良い郊外で働くスタイルが当たり前になっていくでしょう。
そのきっかけづくりの場として、信濃町がリモートワークの先進地になれればよいなという想いで、いま研究の場として使わせていただいています。

信濃町ならではのリモートワークスタイル

キャンプ場が仕事場!?

==多くの方がリモートワークができるように今後は環境を整えることも必要となってきそうですね。
赤堀さん:
インターネット環境があれば、仕事が成り立つ知的労働者の方は多いと思います。
現に、私もWi-Fiさえあれば、どこでも仕事ができます。

信濃町の良さはやはり「自然」です。
だから、いかに、その自然と触れ合いながら仕事ができる環境をつくるかが、この土地でリモートワークでやる意味につながると思います。

Nature Serviceでは昨年から、信濃町でキャンプ場運営を行っております。
実は、この場所も信濃町の中で、長い間使われていなかった場所の活用方法を提案し、指定管理という形で運営をさせていただいております。


==こんな素晴らしい自然環境の中で仕事ができるなんて、究極に自然を感じられるリモートワークの場所ですね。
赤堀さん:
私は、普段は埼玉のオフィスや東京をメインに仕事をしているのですが、信濃町に滞在している時はいつもこのキャンプ場で、仕事をしています。
特に不便を感じたこともありませんね。
このキャンプ場を拠点にして、中長期で滞在をしながら、近隣の自然を楽しみつつ仕事をするようなスタイルをおすすめしています。

これからの時代のキャンプ場


==キャンプ場で遊びも仕事もしながら過ごすスタイル、、、「未来」を感じますね。
赤堀さん:
この場所を初めて紹介された時、こんな素晴らしい場所が、いままで使われていなかったことに驚きました。
地元の人の目には、昔からある「当たり前」の景色の中の1つであって、「特別なもの」として映らないのです。

この場所に大きな価値を感じられる私たちが、従来のキャンプ場とは違った、これからの時代にも受け入れられるものをつくっていきます。
Wi-Fi環境だけでなく、無人チェックイン、ドローンの練習場、電気自動車の充電スタンド(コンボ・テスラ規格)など、新しい仕組みを続々と取り入れていくつもりです。

いずれは地元の方から「ここで働きたい」という声をいただけるような、地元の方にも愛される場所を目指していきます。

ありえない、いなかまちでリモートワーク

信濃町の未来は、リモートワークの聖地になっているかもしれませんね。
リモートワークに興味のある方は、まずは信濃町ではじめてみてはいかがでしょうか?

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