ありえない、仕事
実際の記事制作でつまずきやすいポイントって?受講生オリジナル企画へのフィードバック【信濃町ライター養成講座07(最終回)レポート】
LIG野尻湖オフィスでWebディレクターをしています、ゆっちです!
長野はまだまだ寒いです。野尻湖オフィスには、巨大つららが発生していました。
本サイト「ありえない、いなかまち。」で活躍するライターを育てるため、2019年夏から毎月1回行われているプロジェクト「信濃町ライター養成講座」。その最終回となる第7回(2月8日開催)の様子をレポートしていきます。
目次
講義:企画&インタビューした原稿の講評
今回のテーマは「各自で企画&インタビューした原稿の提出、講評」です。第5回のインタビューを行った原稿や各自で企画・取材した原稿を、LIGエディターで講師であるきょうこさん、ケイさんが講評します。
価値のある情報を伝える
記事を制作するにあたって、あんなこともしたい! こう書きたい! と、意識することってありますよね?
講評前に、ケイさんから「最初から型破りを目指さず、文章の基本構造を明確にすること、掲載先の目的に適う落とし方にすることを意識しましょう」という話がありました。チャレンジすることも大切だけど、読者に伝えたいことを伝えるためにどういう見せ方がベストなのか? をシンプルに考えてみよう、ということですね。
裏側の話ですが、講座の前から講師のお二人でひとつひとつの記事をしっかり読み込んで、ディスカッションを繰り広げていました。書き手・取材先・掲載先・ユーザー……さまざまな観点から記事を読んで話している様子で、記事と向き合う「編集者」としての、伝える情熱や、記事への愛を感じました!
ライター初心者にありがち!? 制作時の注意点
受講生から提出いただいた記事の講評から、ポイントになりそうな点をまとめました。基本的な要素なので、私自身も身につけたいと思います!
「話し言葉」と「書き言葉」の違いを意識して、読みやすい文章にまとめる(ほどよい書き言葉にする)
- 『実行しなきゃ本当意味ないな』っていう事を痛感したっていう半年で。(話し言葉)
- 「実行しなければ意味がない」ということを痛感した半年でした。(書き言葉)
- 「実行しなきゃ意味がない」ってことを痛感した半年でした。(ほどよいバランス)
文章を書くときは、できるかぎり「話し言葉」ではなく「書き言葉」に……という前提を押さえることは大事です。しかし、たとえばインタビュー記事の場合、ライブ感を伝えるために話し言葉も柔軟に取り入れていくのがよいそう。
「いま自分が書いている文章は、話し言葉なのか、書き言葉なのか」。これを意識するだけでもライティングが変わっていきそうですね。
印象的な写真、文章の構成に合った写真
- 企画書や文章の構成をチェックし、必要な写真を漏れなく収めること
- 取材先からお借りした写真が、記事に合わない場合(季節感や文脈にないもの)は掲載しない選択をとったり、キャプションを入れるなどの対応をする
1人でインタビューをしにいく場合、写真も自分で撮ることになります。どんな写真を撮っておくべきか/入手しておくべきかは、事前にできるかぎり想定しておくのがよいですね。
センシティブな内容、企画の意図と関係ない話
- 取材のなかでセンシティブな話題が出てきた場合は、事実関係やニュースでの報道状況などをきちんと調べた上で、関係者とすり合わせをし、記述の方向性を決める
- 関係ない話・オチがない話は、大胆にカットする
「取材をさせてもらったし、掲載した方がいいのかな?」と迷うときは、編集者に相談! これに尽きますね。
受講生の記事を私も拝見していたのですが、文章・写真ともに今までの講座内容が反映されていて、クオリティの高いものばかりでした!
講評時の受講生の質問からも、記事を作る熱意や責任感を感じる場面が多くなっていました。そして真剣な議論だけでなく、過去の記事制作における裏話がユーモアを交えて披露されたりと、笑いも飛び交う講評でした。
制作の流れと編集者の仕事
「記事執筆=ライターさん」というイメージがありますが、取材先、掲載先、ユーザーへの意識なくして記事は成り立ちません。ライターと、さまざまな関係者をつなぐ存在として、編集者(編集部)がいるんですね。
ライターとして活動していくためには、そういった編集者(編集部)の役割への理解も必要になってきます。この回では改めて、記事の制作体制やプロセスに関する講義も行われました。
編集者の役割とは
ひとつの記事が掲載されるまでには、さまざまな人が携わっているのですが、記事の方向性のグリップや進行管理は編集者(部)が行なっています。
編集者は、
- ライター、取材先の意見を尊重した交渉
- 媒体特性からみた掲載可否の判断
- 公共性の担保
……といった役割を担っています。「価値のある情報」を伝えるために、さまざまな条件を揃えることが必要になるんですね。
Webで情報発信を行っていく上では、ライターさん自身も編集者的な能力を持つことで活躍の幅を広げることができるそうです。
時間をかけて仕上げた原稿にリテイクが多い、最悪掲載ができない……なんてことになったら、切ないですよね。講座を通して、ライティングスキルだけでなく、編集の側面も知ることができました。
今後の講座について
本年度の講座は終了となりましたが、2020年度もライター養成講座#2を行う予定です!
具体的な内容が決まり次第、告知しますので、興味のある方はぜひご参加いただければと思います。
優しく、時に厳しい!? ケイさん、きょうこさんの講座はライターとしての学びになりますし、なにより繰り広げられる掛け合いが面白い!
本年度の受講生が執筆した記事は、この「ありえない、いなかまち。」に順次、公開されていっていますので、こちらもチェックしていただければ幸いです。
それでは、ゆっちでした!