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田舎には仕事が無いの?偶然の出会いから奥さんの家業を手伝うことになりました

ありえない、仕事

田舎には仕事が無いの?偶然の出会いから奥さんの家業を手伝うことになりました

「田舎には仕事が無い」とよく言われますよね。
ありえない、いなかまち、信濃町も、やはり仕事が無いのでしょうか?

信濃町のお仕事事情について地元企業で働く人たちにインタビューしてきました。

第二弾。
結婚をして奥さんの家業を手伝う、という事情で信濃町に移住した柴本さんに、信濃町での幸せな暮らし方について聞いてきました。

■今回のインタビューはこの人

間違い電話の相手と結婚!?

はじめは、自動車販売の仕事

==信濃町に来る前、お仕事は何をしていましたか?
学校を卒業して、長野県内でチェーン展開している自動車販売店の販売の仕事に就きました。勤務先は長野市で、店舗に来られた方に、ヒアリングをし、条件にあった車を提案するという仕事でした。

==当時のお仕事を振り返ってみて、どうですか?
ノルマが大変でしたね。毎月、それを達成するのに必死でした。

当時は1台あたりの利益が今よりも多い時代でした。私は月に6〜7台売っていました。
自動車販売の利幅は年々下がっており、昔と比べると今では考えられないほど薄利になってしまいました。
しかし、年々、会社内でのノルマは上がり。達成はキツくなっていった記憶があります。

当時はサラリーマンでしたので、ノルマを達成しなければ、上司から怒られますが、給料が下がるなどは無かったので、今の仕事から考えると、恵まれていましたね(笑)
逆に、ノルマを達成すると、インセンティブがつくという制度もありましたからね。

あと、販売の仕事だったのですが、ナビの取り付けやパーツの知識など、副業につながるスキルを身につけることができたので、。実は今よりも当時の方が稼いでいました(笑)

間違い電話からの恋

==信濃町に来るきっかけは何だったのでしょうか?
妻の実家が信濃町なんです。
妻が自分の欲しかった車があるお店と私のお店を間違えて電話をしてきたのが出会いのきっかけなんです。
チラシを出していたライバル店と間違えて、問い合わせてきたんですよ(笑)

他のお客様への対応と同じで、条件に合う車を探してあげることになりました。
1ヶ月くらい、いろいろやりとりをしながら、ようやく希望の車を見つけることができ、初めての出会いを果たすことができました。
(それまでは電話のやりとりのみ)

特別なアフターサービス

初めて出会ってみて、素敵な人で、「おっ」と思いましたね。
正直、好みのタイプでした(笑)

車の購入が決まり、納車をして1週間後くらいに、「お車の調子はどうですか」というアフターサービスの連絡をしました。

==あれ?それだけだと恋に発展しませんよね?
それと、ついでに食事に誘いました。
やっぱりお礼をしないと。お客様第一主義ですからね(笑)

仲良くなっていき付き合うことになり、「信濃町」を知るようになりました。
妻の実家は、信濃町でエネオス系列の石油販売をしており、妻は母親の体調不良がきっかけで、保母さんの仕事を辞めて、家業を手伝っていました。

結婚をきっかけに、信濃町町民に

信濃町は「新潟に行く時に通る」くらいの印象

==信濃町町民になってみて、いかがでしたか?
これまで信濃町とは縁もゆかりもなかったので、小さな頃から、新潟に行く時に通る場所、というイメージしかありませんでした。
「大雪で大変」とよく言われますが、私は自然の多いこの場所が気に入っています。
妻のご両親も気さくな方で、気をつかうこともなく、のびのびと働けています。

売るものが「車」から「石油」に

==今のお仕事の面白さや大変さはどんなところですか?
まず、売るものが変わったので、お金の見方が変わりました。
今までは、100万円の車を売る際に、小さなお金をあまり見ていませんでした。
「いいよ、2万円まけとくよ」というような金銭感覚で仕事をしていました。
今の仕事と比べると、売れたら大きなお金が入るけど、売れなければ全く収入が無い、というリスクの高い商売でした。

お金を稼ぐより、お金を損しないように

今は、高額な単価のものを扱っているわけではないので、大きな利益が急に入るようなことはありません。
石油販売の仕事は小さな単位のお金を積み立てて利益をあげる商売なので、全然感覚が違うんです。1円単位で数字を見ますし、毎日の積み重ねがとても大切です。
観光のお客様はもちろん、地元のお客様にも、気軽に気持ちよく利用して頂けるように、「太く、短く」ではなく「細く、長く」をモットーに、日々、仕事をしています。


また、うちは家族5人で商売をしているので、新人が現場に立つこともなく、簡単なミスなどは起こりづらい環境で運営をしています。

雪が降らなきゃ不景気に!?

==「信濃町ならでは」だと思うことはありますか?
この地域は、豪雪地帯で背丈よりも高く雪が積もります。
しかし、信濃町の除雪技術は、長野県内でも指折りで、道路は冬でも快適に走行ができます。

冬のシーズンは、私たちも仕事の半分が「雪かき」にかわります。
この地域で商売している事業者は、お客様が安全に出入りできるように毎日の雪かきは欠かせません。

そんな苦労の多い冬ですが、私たちの業界では、家庭への灯油販売があったり、除雪車や除雪機の燃料の需要が高まるなど、雪による恩恵があります。
雪の少ないシーズンと多いシーズンでは、売り上げも全然変わってきます。

このように「雪」は、実は煩わしい反面、経済が活性化する役割を果たしている面もあります。
この感覚は、私たちだけではなく、この地域で事業を営んでいる事業者であれば、わかる方も多いと思います。

「家族との時間」を一番に置いた環境

家族との時間を大切にしたい

==信濃町での「暮らし」はどうですか?
私には、小学校3年生と、幼稚園年中の2人の息子がいます。
子供と遊ぶ時間が一番楽しいですね。

土日に休みがないのですが、平日はなるべく子供たちと一緒にいるようにしています。
子供たちが夕方帰ってきたら一緒に遊びに行きます。
近所の公園で虫を採ったり、新潟の海まで行って釣りをしたり、自然の中で遊ぶことが多いです。

仕事も大切ですが、家族との時間もそれ以上に大切にしています。
仮に、単身赴任しなきゃいけない仕事なら辞めていますね(笑)

石油販売の仕事は、手を広げて行くというよりは、長く続けられるように守っていく、という考えでやっています。
家族が食べていけて、最終的には妻と2人でもできる規模で、続けていけるなら、それがベストだと思っています。

子供を育てるには住みやすい場所

信濃町は、子育てをするのにとても良い場所だと思います。
都会での生活よりも、時間がゆったりと流れていて、子供との時間を大切にできます。
また、四季の変化がとてもハッキリとしているので、子供が遊ぶのに飽きません。

ありえない、いなかまちで、仕事しませんか

柴本さんの働き方は、あくまでも1つの例ですが、石油販売のようなどこでも見かけるお仕事でも、「単調」な働き方をしている人が少ないのが、この地域の特徴です。
豪雪地帯だからこその、冬ルールがあったり、需要の変化があったりと、季節で働き方や収益モデルが変わったり、おもしろい一面を見つけることができます。
ありえない、いなかまちで、仕事をしたい方、待っています。

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