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ありえない信濃町通信

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生きていて楽しい!長野県信濃町に移住×テレワーク生活の満足度について移住者インタビュー

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生きていて楽しい!長野県信濃町に移住×テレワーク生活の満足度について移住者インタビュー

こんにちは! 東京でWeb系の仕事をしている渡邊です。現在27歳、会社の同期がセカンドキャリアを歩み始めることが多く、「そろそろ私も長期的なライフプランをデザインしなければ!」という漠然とした課題感をもちながら、目先の業務に追われる日々を過ごしています(笑)。

将来どんな生活がしたいのかを考えて、あとは理想に向かって実行あるのみ!  というのは、頭ではわかっていますが、いろいろな可能性があり、選択肢が多すぎて迷ってしまいます。

私が田舎への移住を考える上で、いちばん心配なのが「仕事はどうするのか?」ということ。しかし、東京の会社に勤めながら田舎に住んでテレワークできれば、一気に問題は解決します!

そこで、今回は私の憧れである「田舎でテレワーク」を実践している方で、2020年11月に、奥さんと二人で長野県信濃町へ移住した飯田和馬さんにインタビューしました!

長野県信濃町に移住した飯田さんに、ライター渡邊がオンラインでインタビューしている画面のスクリーンショット
飯田さんへのインタビューはオンラインで行いました。

今回のインタビューはこの人

飯田 和馬(いいだ かずま)さん
1982年、神奈川県生まれ。大学卒業後、東証一部上場企業2社に勤務。Web制作・システム開発会社のCOO(最高執行責任者)を経て独立。2020年11月、信濃町に移住。TwitterやYouTubeで地方移住に関する情報を発信中。
Twitter 飯田どなぽん @donapon_snow
YouTube どなぽん観光

会社員から経営者へ。順調なキャリアだったが独立を考えるように

長野県信濃町に購入した古民家の縁側で、キャンプチェアに座り、パソコンに向かっている飯田さん。

──まずは、飯田さんのこれまでのキャリアを教えていただけますか?

飯田さん

大学を卒業して、大手電機機器メーカーに入社しました。そこに3年ほど勤めたんですが、10年先を想像したときに「ここで働く以外の可能性も試したい!」と思い、別の大手電機メーカーに転職しました。そこもすごくいい会社でした。福利厚生は整っているし、残業もあまりない、給料も中の上ぐらいもらえる、「優良(ホワイト)会社ランキング」にいつも入っているような会社でした。このままこの会社で働き続けてもいいかなとも思いました。

ただ、やっぱりこのまま行ってもなんか面白くないよな(笑)と思って、副業という形でブログを書いたり、Web系の仕事をやり始めたんですね。そしたら会社勤めと同じくらいの額を稼げるようになってきて独立しようと思いました。

そうして独立しようとした矢先、中国出張の際に出会った会社の社長さんから「独立するより、うちの会社の東京本社の経営をやってくれないか?」と言われたんです。その会社はWeb制作・システム開発、中国の工場でグッズ制作などの事業をやっていて、ちょうど僕はWebの知識があり、中国語もある程度できたので、お声がかかったんですね。それでその会社のCOO(最高執行責任者)になり、新規事業の立ち上げなども含め、経営全般を5年ぐらいやっていました。

仕事中心の生活から好きなこと中心の生活へ

飯田さんがスノーボードをしているところ

──すごい経歴ですね。そんなやりがいのある仕事を辞めて、信濃町に移住しようと思った理由は何だったんですか?

飯田さん

生きていて楽しいか」が僕の判断基準なんです。小さな頃から自然が大好きなんですよ。東京での仕事も楽しかったんですが、ただやっぱり自然に囲まれて暮らすほうが楽しいなと思って移住先を探し始めました。

──なるほど……。「生きていて楽しいか」というものさしで考えたことはなかったです。今後の参考にさせていただきます! 2020年11月に移住されたそうですが、実際に信濃町で暮らしてみていかがですか?

飯田さん

もう素晴らしいですね。昔からキャンプしたり、スノーボードをしたり、自然の中で何かをすることがすごく好きだったんですが、とくに雪が大好きなんです。出身は神奈川県相模原市ですが、子どもの頃から雪が大好きで、雪が積もれば朝早くから起きて雪かきしてました(笑)。僕が今、住んでいる古海(ふるみ)は、信濃町の中でもとくに積雪量の多い地区で、目の前がスキー場なんです。この冬はほぼ毎日、大好きなウィンタースポーツができて最高でした。

──それは羨ましい! 東京で働いていたときと比べて、信濃町での生活は楽しそうですね。

飯田さん

信濃町にいると「生きることって楽しいよね」って日々感じています。目の前に広がる雪景色を見ているだけで楽しいですよね。

──景色もすごく綺麗で、本当に楽しそうですね(笑)。自然環境が脳を癒す効果もあるので、リラックスしながら仕事できそうですね。

他の地域と比較した上で信濃町を選んだポイント

飯田さんの奥さんが自転車から降りて手を振っている。その奥には雪山が見える。

──信濃町以外にも自然に囲まれて生活できる場所は数多くあると思うのですが、なぜ信濃町を選んだんですか?

飯田さん

移住先を探してるとき、信濃町にある移住体験施設にすぐに入れたこと、役場の方が非常に親切だったこと、そして気に入った家が見つかったことですね。

この記事でも書きましたが、信濃町役場に行くと、楽しいんです(笑)。職員の方がみなさんフレンドリーで、気さくに「どなぽんさん(飯田さんのニックネーム)」と声をかけてくれますし、興味のあることを伝えると詳しい人を紹介してくれて、どんどん繋がりができます。

購入した古民家の前で笑顔の飯田さん夫妻

とはいえ最終的な決め手となったのは、この家が本当に気に入ったことですね。スキー場が近いし、家の裏側が山なのでそこで遊べますし、湧き水も出ます。庭があって家庭菜園ができて、風呂も広くてくつろげる。日当たり良好で、自分が探していた家の条件にピッタリ。内見に来て3分で購入を決めました(笑)。

飯田さん夫妻が住んでいる古民家の居間。コタツが置いてある
飯田さんが住んでいる古民家
飯田さんの奥さんが、庭で畑仕事をしている

──まさに理想の生活を実現されてますね。聞けば聞くほど羨ましいです! 私も信濃町に移住したくなってきました。

信濃町の人たちと一緒に、今までの経験を生かした町おこしにも挑戦中

庭に積もった雪を見ながら、縁側で仕事をする飯田さん

──今はどんなお仕事をしているんですか?

飯田さん:

並行していろいろやっています。まずECサイト管理、Webマーケティングなど、東京の会社との業務委託契約でやっている仕事ですね。そして自分のWebサイトとYouTubeの運営もあります。これまでの経験と、パソコンとWi-Fiがあれば、どこにいてもできる仕事なので。

そして今いちばん力を入れているのは、信濃町を対象にした「Web周り、デザイン、その他できること何でもやります事業」。Web制作、ECサイト構築から、ポスターや名刺のデザイン、Wi-Fiの設置まで、文字通り「何でも屋」です(笑)。

──信濃町だけを対象にした何でもやります事業は面白いですね!

飯田さん:

信濃町に来てまだ半年ですが、僕がやっていること(Webサイト制作やYouTube)を見て、「どなぽんさんに頼めば、やってくれそう」と、いろいろな依頼をもらっています。今までやれなかったことをやりたいと思ってくれる方が多いですね。Webを使った仕事やデザインの仕事のニーズは(信濃町には)かなりあると感じます。

その話とも繋がってきますが、新たに民泊事業も始めました。自分の家を「どなぽん古民家」として、移住体験してみたい人を対象にFacebookやTwitterなどSNSの口コミ限定で予約を受けています。

今後、Webのスキルのある方や地方創生マーケティングに携わっていた方が信濃町に来てくれたら、もっと楽しいことができそうだなと思います(笑)。

都会と信濃町で、時間とお金の使い方がどう変わったか

飯田さんの奥さんが畑で作業している後ろ姿

──東京で働かれていたときと現在を比較すると、どのような違いを感じますか?

飯田さん:

都会で暮らしていると、何をするにもお金がかかりますが、ここでの暮らしは、お金を使うことがあまりないんです。たとえば、東京では外食費がかなりかかっていましたが、今はお酒を飲むとしたら自分の家か、近所のお宅で飲むので、安いものです(笑)。あと、東京にいるときは仕事中心に生活が回っている感じがありましたが、今はやりたいことが生活の中心。僕の場合は、趣味のスノーボードから一日が始まり、その後、仕事する流れになってますね。

テレワークだから当たり前なんですが、違いという点では「通勤がない」のは、かなり大きい部分です。家で仕事をすることが多いので、通勤ストレスがゼロです。

▼東京と信濃町の生活の違い

東京信濃町
生活スタイル仕事中心の生活やりたいこと中心の生活
通勤
電車、車で移動なし
家賃10万円/月購入したのでなし
(3~4万円でも良い物件はある)
駐車場代4万5千円/月なし
外食の頻度ほぼ毎日少ない。ほとんど自炊
ストレス通勤、人の多さ冬は寒いので、ストーブの灯油代がかかること。コンビニが近くにないこと

──テレワークの必需品はWi-Fiですが、信濃町はネット環境で不便はないですか?

飯田さん:

ないですね。家には光回線がきていて、外ではポケットWi-Fiを使っているので問題ないです。

水はタダ、米や野菜は自給自足。お金がなくても生きていける安心感は大きい!

雪が積もった庭にテーブルを出して仕事している飯田さん

──最後に、移住を検討している方へのメッセージをお願いします!

飯田さん:

移住するかどうか悩んでいるなら、思いきってやってみるのがいいと思います。もし思っていたとおりにならなかったとしても、それで死ぬわけじゃない(笑)。

さっきも言いましたが、都会に比べると、生活費はかなり抑えられます。私の場合、格安の古民家を購入したので、まず家賃がかかりません。家には湧き水があり、地元の方から無料で田んぼを借りたので、今年から米作りもします。畑もあります。山には山菜もあります。

極端な話、もしも東京で大震災が発生して家が倒壊したら、路頭に迷う可能性があります。水も食料も手に入らない状態が起こりえるので、死を覚悟しないといけない。でも、信濃町なら死なないんです。水も食べ物もある。この安心感は、めちゃくちゃ大きいです。今後はソーラー発電で電気も自給自足しようと思ってます。あとは電気さえ自分で作れれば万全です(笑)。

やりたいことがあればチャレンジし、ダメだったらやめることもできるので、まずはやってみるのがいいと思います。

まとめ

春、飯田さんの庭に、水仙やチューリップなどの花が一斉に咲いているところ

今回は、憧れの田舎暮らしとテレワークを実際に行っている飯田さんにインタビューし、信濃町を選んだ理由、そして移住生活の楽しさについて、お話をうかがいました。

私の場合は大きな決断をするときに、ついついお金の心配や失敗したときのことを考えてしまいがちですが、飯田さんのお話を聴いて、「生きていて楽しいかどうか」という視点の大切さや、ダメだったらやめる選択もできるなと強く感じました。とはいえ、まだまだ移住については考え中ですが(笑)。

飯田さんが移住先を探し始めてから、信濃町への移住を決めるまでのステップについては、飯田さん自身の記事をぜひチェックしてみてください!

ライター 渡邊

東京でWeb広告の仕事をしているサラリーマンです。
信濃町ライター講座の卒業生です。
外側にいるからこそ気づく信濃町の魅力を発信していきます。

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