ありえない、田舎
【ツアー第1弾】信州野菜マルシェ~みんなで作る新しい「農活」~ツアーレポート
2016年8月6~7日、長野県信濃町にて1泊2日のツアーが開催されました。地方を、信濃町を愛しているけれど、まだ事情があって「移住」や「就農」という行動は起こせず都会で暮らしている人に、「農」を通じて地方と関わっていく方法をつくってほしい。そんな想いからできているツアーです。
ツアーでは、信濃町の「農」を味わい、学ぶだけでなく、自分たちで「野菜マルシェ」をつくり販売するという実践を通して、「農」と人の“かっこいい”コミュニケーションについて考えました。
朝、東京を出て約2時間で到着する、豊かな自然あふれる信濃町。そんな信濃町でのツアーの様子をレポートします!
【DAY1】信濃町の野菜を見て、食べて学ぼう!!
黒姫駅に集合!
8月6日(土)10:00。しなの鉄道「黒姫駅」に参加者が集合し、2日間に渡るツアーのしおりを運営のリディラバさんからいただき、早速最初の目的地、とうもろこし畑へ向かいます。信濃町には「もろこし街道」と呼ばれる街道があるほど、とうもろこしの生産が盛んです。
車で向かっていると、至るところに野菜の直売所があり、とうもろこしがたくさん並んでいます。まさに今がとうもろこしの「旬」ということで、多くの方で賑わっていました。
標高が700mある信濃町のとうもろこしは、昼夜の温度差によって糖度があがるため、フルーツのように甘いとのこと。「早く食べたい!」と期待が膨らみます。
視界に広がる一面のとうもろこし畑
農道に入り、しばらくするととうもろこし畑に到着。見渡す限りのとうもろこし畑と、黒姫山の美しい緑と青空のコントラストに皆さん感動し、思わず写真を撮ってしまいます。
自分たちよりも高い背丈のとうもろこし畑の中を歩きながら、「今はとうもろこしの収穫最盛期。農家さんは毎日まだ暗い朝3:00、4:00ぐらいから収穫をしていますよ」と信濃町役場の職員の方から教えていただきました。
野菜直売所で野菜の販売方法を学ぶ
続いては、「道の駅しなの」へ移動し、野菜直売所を見学します。信濃町産の野菜がいくらで販売されているのか、陳列方法はどうなっているのか、などを学び、自分たちで作るマルシェに活かそうという目的です。
野菜直売所には、とうもろこしはもちろん、トマトやナス、ブルーベリー、ピーマンに似た「ぼたごしょう」など、あまり信濃町以外では見たことがない野菜も多く並びます。
参加者の方からは「新鮮で安い!でもこんなに安くていいのかな?」など、明日のマルシェを意識した会話もありました。
信濃町産の野菜を味わってみよう
ナウマンゾウの化石が出土することでも有名な「野尻湖」へ移動し、昼食タイム。実際に信濃町産の野菜をバーベキューで味わいました。
野尻湖には、水遊びをする家族やグループも多くいました。近くのキャンプ場やペンションなどに宿泊される方もいるそうです。
いよいよ、マルシェの準備開始!
信濃町の野菜をたっぷりと堪能したところで、いよいよ明日オープン予定のマルシェの準備を始めます。
今回のマルシェのテーマは「いったいどうすれば野菜をかっこよく売れるのか」。その答えとして、海外のマルシェのように野菜を売る方法を考えます。
まずは、マルシェの名前決めからです。4チームに分かれ、それぞれの自信作を出し、多数決を取ったところ……
マルシェの名前は「今日だけ!!朝露マルシェ」に決定!
「今日だけ」という限定感と、「朝露」で朝採れ野菜だということを伝えたいという想い、そして全体の「かっこよさ」から、多くの票を集めたようでした。
名前が決まり、ここからは具体的にマルシェに必要なものを揃えていきます。
•販売方法や価格の決定
•陳列方法、マルシェ全体デザインの検討
•看板や値札などの制作
など、参加者全員がアイデアを出し合いながら協力したことで、約2時間で準備は完了。
明日の最終打ち合わせが終わると、「明日がんばろう!」という声が多く聞こえました。
宣伝もして明日の準備は万端!
準備後には、マルシェ会場(野尻湖そば)近くにある、「ゲストハウスLAMP」さんにもご協力いただき、宿泊者の方々へチラシを配らせていただきました。興味を持ってくださる方が多く安心しました。
夕食は「庫料理やまざき」。おいしいお酒とお料理を楽しみつつ、信濃町職員や地域おこし協力隊の方から信濃町の魅力をたくさん教えていただきました。
いよいよマルシェ本番の2日目は、販売する野菜を自分たちで収穫するため朝5:00の集合です。2日目に備え、「タングラム斑尾東急リゾート」にて早めの就寝でした。
【DAY2】「今日だけ!!朝露マルシェ」オープン当日
朝5:00、朝露がつきキラキラ光る野菜畑へ
まだ薄暗い中、マルシェで販売する野菜を収穫するため野菜畑へ向かいます。
今回マルシェで販売する野菜の仕入れ元である荒瀬原生産組合の方々に畑を案内していただき、ミニトマト、とうもろこし、ブルーベリーを自分たちで収穫しました。「朝採れ野菜」はとてもみずみずしく、自分たちで収穫したこともあってか、より一層おいしく感じられました。
「今日だけ!!朝露マルシェ」オープン!
収穫した「朝採れ野菜」を持って、マルシェ会場へ移動。急いでテントを張り、野菜を並べ、“かっこいい”マルシェをつくり、いよいよオープン!
オープンすると早速、近くでキャンプをしていたご家族や、チラシを配った「ゲストハウスLAMP」の宿泊者、隣で朝ヨガを楽しんでいたグループなど多くの方がいらっしゃいました。
マルシェで店番をしていた参加者は「今日の朝、自分たちで採ってきた野菜ですよ!」「生のままでも食べられる甘いとうもろこしはいかがですか?」などと、お客様とコミュニケーションを取りながら販売をしていました。自分がおいしいと感じた野菜を販売しているので、その想いを伝えようと、言葉にも熱が入ります。
お客様からは、「おしゃれなマルシェね!」という声もかけていただきました。
あっという間に時間は過ぎ、1時間だけの「今日だけ!!朝露マルシェ」は店じまい。参加者皆さんの、達成感に満ちた顔が印象的でした。
明日から信濃町や「農」とどう関わっていくのか
マルシェは無事成功しましたが、これで終わりではなく、今後信濃町とどうつながっていくのか、「農」とどうやって関わっていくのかをワークショップで考えます。
具体的に、関わっていくための「壁」はなにか、その「壁」を解決する方法はなにか、などを考えました。
ワークショップの中で、参加者の皆さんは今後も信濃町と関わっていきたいという想いを持っていることがわかりました。
ツアー最後は、信濃町への想いをそれぞれが言葉にし、今後どう関わっていくのかを宣言。多くの方が「またすぐに信濃町に帰ってきます!」「東京で信濃町の野菜を探します!」と宣言していました。